優しい本『困った人』の説得術💓💓💓
昨日、子供と図書館にいき、何冊か借りてきた本のうちの一冊。
色んな状況、やりとりが丁寧に書かれていて、再現性も高くとてもよかったです。
クレーマー(評論家、職人、思考停止、近視眼、現実逃避)と書かれてはいるけれど、出来うる限りお互いのパフォーマンスをあげるための方法、ありかたが書かれています。勤め人のかたのみならず、いろんな形の人との関係に活路を見いだせる、そんな本です。
備忘録として引用
評論家クレーマーは「行動」させろ
○評論家クレーマーがまずやることは、話している相手よりも自分のほうに優位性がある(またはリスクがない)かどうかの確認だ。優位にたてそうであれば、自分の安全地帯をつくりだす。そこから、目の前の人間を攻撃しだすのだ。
○厄介なことに評論家クレーマーは物知りであるために、まわりにいる人は何かを話し合って検討するときなどには、ついつい頼ってしまいがちになる。
○評論家クレーマーは最初色々な話や情報を披露してくれるので「うんうん」と一同うなづいてスタートする。ところが情報がある程度集まったところで、アクションにむけて意見を集約していこうとする段になると、何をいってもクレームまがいの意見が評論家クレーマーからもの申される流れになる。いわゆる総論賛成、各論反対である。大抵は各論で反対しようと理屈をこねているその姿にはやりたくない、かかわりたくないという結論ありきのオーラがでている。
つい、「じゃぁあなたはどうすればいいと思うんですか?」なんていってしまうと「いや、私は意見を求められて今日この場にいるのであって、対応策を考えるのはそれが本業の皆さんじゃないですか」「私は目の前の業務に忙しいから、これ以上は構っていられません」と切り返されてしまう。
なにも間違っていないが、同席した人には、釈然としないものが残る。
著者はこうしたケースを目の当たりにしたときは、評論家クレーマーには即プロジェクトメンバーからはずれてもらうようにしている。
「困ります。なんだかんだいってもあの人が事情を一番よくしっているんです。」という泣き言が入っても「必要なときに必要な情報だけききにいけばいい」と却下してしまう。
評論家クレーマーによって情報が効率的にはいったとしても、その後の動きが遅くなるくらいなら結局はいないほうが話が進むからだ。
知識が豊富な人がいた場合にでてくる情報や意見が聞いたり、読んだりした話に基づいているのか、実際に体験した事実に基づいている話なのか、に着目した方がよい。
○メディアで掲載される企業の成功事例や失敗事例は、すべてが自分の会社にとって有益な情報となるわけでもない。前提となっている条件が違ってしまえば、部分的はいろいろと話がちがってくるものであり、そうした論点を議論することが健全である。
評論家クレーマーの行動とメカニズム
1答えにくい質問を投げ、議論を掻き回す
「それって大丈夫?」
「他に何かあるはずじゃない?」
○ビッグクエスチョン(今回のプロジェクトって全体的にピンとこないんだよなぁもっと、どうにかならないの?)など漠然とした質問形式)をなげかけることは発想の幅をひろげる効果があるが、相手にとっては答えにくいという側面もある。
○まともな人材はその後に具体的な経験や根拠なりを用いて説明するが、評論家クレーマーはいつまでも抽象的な話をしたり、少し考えれば現実味の薄い話を想定したりして、極端な話を展開する。
○しかし、そうした話は事前に証明できるものではなく文字通りやってみなければみえてこない。よって評論家クレーマーにとっては「それって大丈夫?」という質問が有効に使えるシーンが訪れるのだ。
2へ理屈ばかりで行動しない
○耳年増で自分で決断する勇気はない
○洞察力に優れる。ただし自分への洞察はのぞく
3コンプレックスのはけぐちを探している
○欲求不満があるとき、身の回りに武器があるとそれを使いたくなるという社会心理学者のバーコブィッツが提唱する攻撃手がかり説がある。武器を機会と置き換えても意味は通じるだろう。
評論家クレーマーは隙あらば攻撃する機会を伺っているが根底にはなにがしかフラストレーションを抱えていることが多い。
頭を使い言葉の暴力を振りかざすような立ち振る舞いをしながらどこかで、本当は自分に非がある。もっと違う自分を目指していたはずだったというコンプレックスを抱えている。
誰よりも頭の回転が早く議論にも強くいい情報を相手に与えていると自負しているのに誰も今ひとつ親しみや尊敬の念を抱いてくれない。
一方で自分ほどに物事を考えていない風にみえているのに周囲に親しまれ人生を楽しんでいるような人もいる。
誰よりも尊敬され、認められたいのにどうして自分は上手くいっていないのか?とどこかで疑問に思ってしまうこともある。
そして、よりいっそう勉強して情報をかき集めて周囲の人にアウトプットしようとしても、なかなか思うように皆が集まってきてくれない。
○どこかで必死に取り繕っている
○評論家クレーマーは保守的でありリスクをとりたくないがためにやらないことをできないこととして片付けてきてしまった経験をもっていることが多い。
対応
1最初の反論が肝心
そんなの筋が通らないですよ。
誰もあなたに賛同していませんよ。
○実際はおとなしく(図星の指摘をしたあとの相手からの対応)なるというよりもあまり近寄ってこなくなることのほうが多い。その後、目の届かないところで悪口をいう可能性も高い。人間として、他人をよってこなくさせたり、どこかで自分の悪口を言われたりしてしまうのは、一瞬の寂しさを覚えるかもしれない。
だが、評論家クレーマーが周囲にいるとよい気分には決してならないので、よってこられないほうがいいとわりきるしかないだろう。
2事実を伝え、所感、推測をいれない
解釈は後にして、まず事実を共有化していきましょう
ここまでの話はokですか、では次の話にいきましょう
○話を始める前にはボタンの掛け違いが起こらないようにまず前提認識を一致させておかなければならないと思うんですよ。などと切り出す。
3当事者になるか否か選ばせる
実際に○○さんがやってみませんか?
一緒にできることにはなにがありますか?
○そこで徹底的に逃げの姿勢をとるようであれば、ある程度のところで「では、任せてください(もうでてくるな)」ということを切り出す。
引用終わり
評論家クレーマーとのやりとりではもっと、お互いの能力だったりやる気だったりを高め合っていけるような取り組みかたもまだまだ沢山紹介されていましたが、今の私には必要と感じられなかったのでのせていません
ほかのクレーマーさんたちとのやりとりも本当に細かく書かれています。
ここに引用をかいていながらも自分にもこういう部分あるよな、なんて笑
終章は
自分が「困った人」にならないために
となっています。
見出しだけ引用します
- 自分が改善すべき点を考える
2恥をかくことを恐れない
3常に問題意識を抱き、学習を怠らない
4いますぐの100%の結果にこだわらない
5自分のアイディアに惚れ込みすぎない
6会話の落ちを考え続ける
引用終わり
明日もはれますように💓
ありがとうございました。